さまざまな ArcGIS クライアント ソフトウェアを使用して、ジオデータベースにアクセスできます。次のようなプロパティがあります。
- ArcMap (ArcCatalog、ArcGlobe、および ArcScene を含む)
- ArcGIS Server サービス (ファイル ジオデータベース、ワークグループ ジオデータベース、およびエンタープライズ ジオデータベースへの接続をサポート)
互換性のあるバージョン
ジオデータベースと ArcGIS クライアントを同じバージョンにしておく必要はありませんが、同じバージョンにしておくことをお勧めします。ジオデータベースとクライアント ソフトウェアは連携して動作するように設計されており、一方のバージョンがもう一方のバージョンとかけ離れると、問題や予期しない動作が生じるリスクがあります。
次の表に、どのバージョンの ArcGIS クライアント アプリケーションがどのバージョンのジオデータベースに接続できるかを示します。
クライアントのバージョン | パーソナル ジオデータベースのバージョン | ファイル ジオデータベースのバージョン | エンタープライズ*、ワークグループ、デスクトップ ジオデータベース (ダイレクト コネクションを使用) | エンタープライズ ジオデータベース (ArcSDE サービス コネクションを使用) |
---|---|---|---|---|
10.3.x | 9.3.x、10.x | 9.3.x、10.x | 10、10.1、10.2.x、10.3.x、10.4.x 9.3 および 9.3.1 ジオデータベースに接続して、それらをアップグレードできます。 | 10、10.1、10.2.x |
10.4.x | 10.x | 10.x | 10.1、10.2.x、10.3.x、10.4.x、10.5.x | 10.1、10.2.x |
10.5.x | 10.x | 10.x | 10.1、10.2.x、10.3.x、10.4.x、10.5.x、10.6.x | 10.1、10.2.x |
10.6 | 10.x | 10.x | 10.2.x、10.3.x、10.4.x、10.5.x、10.6.x、10.7.x | 10.2.x |
10.6.1 | 10.x | 10.x | 10.2.x、10.3.x、10.4.x、10.5.x、10.6.x、10.7.x | なし |
10.7.x | 10.x | 10.x | 10.3.x、10.4.x、10.5.x、10.6.x、10.7.x | なし |
*サポートされるエンタープライズ ジオデータベースの特定のバージョンは、ジオデータベースの格納に使用しているデータベースに応じて変わる場合があります。データベース バージョンは、クライアントとジオデータベースの両方のバージョンでサポートされている必要があります。サポートされているデータベース バージョンおよびエンタープライズ ジオデータベースへのクライアント接続の詳細については、使用しているデータベース管理システムに応じて以下のトピックをご参照ください。
- ArcGIS の IBM Db2 データベース要件
- クライアントと Db2 に格納されたジオデータベースの互換性
- ArcGIS の IBM Informix データベース要件
- クライアントと Informix に格納されたジオデータベースの互換性
- ArcGIS の Microsoft SQL Server データベース要件
- クライアントと SQL Server に格納されたジオデータベースの互換性
- ArcGIS の Oracle データベース要件
- クライアントと Oracle に格納されたジオデータベースの互換性
- ArcGIS の PostgreSQL データベース要件
- クライアントと PostgreSQL に格納されたジオデータベースの互換性
クライアントとジオデータベースのバージョンが異なる場合の利用可能な機能
ジオデータベースを最新バージョンにアップグレードしなくても、次の機能を利用できます。
- アノテーション フィーチャクラスおよびディメンション フィーチャクラスでの Python スクリプト
- テーブルおよびフィーチャクラスの編集情報の記録
- ライブ交通量データ、ソフトな規制、優先トラック ルート、および Python スクリプト エバリュエーターを含む、ネットワーク データセット
- シームラインとフットプリントの生成の改善、サポートされるラスター タイプの追加、プロパティの追加、および既知のエラーや制限についてモザイク データセットを解析するツールを含む、モザイク データセット
ArcGIS 10.3.x ~ 10.7.x クライアントでも、新しいバージョンのジオデータベースのデータを表示、検索、編集、および保存することはできますが、新しい機能が含まれたデータセットを開くことはできません。この種のデータセットを開こうとすると、次のエラー メッセージが表示されます。
The version of the Geodatabase client is incompatible with the dataset and cannot open it.
ArcGIS Pro に固有の機能を ArcMap 内で開くことはできません。たとえば、ArcMap からは SAP HANA のジオデータベースにもユーティリティ ネットワークにもアクセスできません。
レプリケーションでさまざまなバージョンを使用する方法の詳細については、「レプリケーションおよびジオデータベース リリース」をご参照ください。
ジオデータベースのアップグレードが必要な状況
次のいずれかに該当する場合にはアップグレードが必要です。
- 使用しているバージョンのクライアントでは、使用したいバージョンのジオデータベースに接続できない場合
- 新しいバージョンのジオデータベースで追加された機能を利用したい場合
ジオデータベースのアップグレードの詳細については、お使いのジオデータベースのタイプに応じたアップグレード トピックをご参照ください。
ファイル ジオデータベースまたはパーソナル ジオデータベース | ファイル ジオデータベースとパーソナル ジオデータベースのアップグレード |
デスクトップまたはワークグループ ジオデータベース | データベース サーバー上のジオデータベースのアップグレード |
Linux または Windows 上の Db2 のジオデータベース | Db2ジオデータベースのアップグレード |
z オペレーティング システム上の Db2 のジオデータベース | z/OS での Db2 のジオデータベースのアップグレード |
Informix のジオデータベース | Informixジオデータベースのアップグレード |
Oracle のジオデータベース | Oracleジオデータベースのアップグレード |
PostgreSQL のジオデータベース | PostgreSQLジオデータベースのアップグレード |
SQL Server のエンタープライズ ジオデータベース | SQL Serverジオデータベースのアップグレード |