[データ管理] ツールボックスの [ラスター] ツールセットでは、ラスター データの管理とラスター処理を実行するためのツールが提供されます。これらのツールを使用して、ラスター データセットのプロパティを操作したり、ラスター データを作成および処理することができます。
次の表に、[ラスター] ツールセットで利用できるツールセットおよびその簡単な説明を示します。
| ツールセット | 説明 |
|---|---|
モザイク データセット | モザイク データセットを作成および編集できます。 |
ブロック調整 | モザイク データセット アイテムの地理的な配置を調整できます。 |
ラスター データセット | ラスター データセットを作成およびモザイクすることができます。 |
ラスター プロセシング | ラスター データを使用可能にするためのタスクを実行できます。 |
ラスター プロパティ | ラスター データセットのプロパティを作成、表示、編集するためのツールが含まれています。 |
モザイク データセット ツールセットの概要
次の表に、[モザイク データセット] ツールセットのツールをまとめます。
| ツール | 説明 |
|---|---|
ファイル、フォルダー、テーブル、または Web サービスなど多数のソースからモザイク データセットにラスター データセットを追加します。 | |
非所有者がエンタープライズ ジオデータベース内でモザイク データセットの編集を行う場合の編集操作を定義します。 | |
モザイク データセットに対して、エラーと改善の可能性を調べるチェックを実行します。 | |
モザイク データセットにそれまでのカバレッジを拡張する新しいラスター データセットを追加する場合に、境界線の範囲を更新します。 | |
モザイク データセット内にあるすべてのラスターの範囲を計算します。このツールは、モザイク データセットにラスター データセットを追加または削除して、フットプリントを再計算する場合に使用します。 | |
モザイク データセット内にあるすべての関数チェーンの最終ステップとして、ラスター キャッシュ関数を挿入します。 | |
モザイク データセットのオーバービューを定義して作成します。 | |
モザイク データセットのシームラインを生成または更新します。シームラインは、重なり合う画像を並べ替えて、滑らかなモザイクを作成するために使用されます。 | |
空間解像度に基づいて、モザイク データセット内のラスター データセットの表示設定レベルを計算します。 | |
隣接する画像間の継ぎ目を目立たないようにします。 | |
指定した時点から変更されているモザイク データセット内の領域を特定します。これは一般的に、モザイク データセットが更新または同期されたときや、キャッシュなどの派生プロダクトを更新する必要があるときに使用されます。このツールを使用すると、変更された領域だけに処理を限定することができます。 | |
ジオデータベースに空のモザイク データセットを作成します。 | |
モザイク データセットのアイテムを指定し、それらのアイテムからモザイク データセットを個別に作成します。 | |
NoData として表現される 1 つまたは複数の値を指定します。 | |
モザイク データセットのオーバービューの生成方法を設定できます。このツールで行った設定は、[オーバービューの構築 (Build Overviews)] ツールで使用されます。 | |
モザイク データセット、オーバー ビュー、およびアイテム キャッシュをディスクから削除します。 | |
ラスター関数が含まれているモザイク データセットまたはラスター レイヤーに対して、関数チェーンを追加、置換、または削除します。 | |
モザイク データセットのフットプリント、境界線、シームラインまたは空間解像度を示すフィーチャクラスを作成します。 | |
モザイク データセット内の処理済み画像のコピーを、指定のフォルダーに指定のラスター ファイル形式で保存します。 | |
モザイク データセット内の各アイテムのファイル パスのテーブルを作成します。このテーブルに、すべてのファイル パスを含めるか、壊れたパスのみを含めるかを指定できます。 | |
色に基づいて、または値の範囲をクリップして、ピクセルをマスクします。このツールの出力は、[モザイク データセットのカラー調整 (Color Balance Mosaic Dataset)] ツールへの入力として使用され、複数の画像のカラー調整に使用する統計情報を歪める可能性のある雲や水域などのエリアを除外するために使用されます。 | |
モザイク データセット内のフットプリント、境界、またはシームラインがフィーチャクラス内のものと整合するように、ジオメトリを変更します。 | |
モザイク データセット内の複数のアイテムを 1 つのアイテムとしてグループ化します。 | |
選択したラスター データセットをモザイク データセットから削除します。 | |
モザイク データセットを移動またはコピーした場合に、ソース画像のパスをリセットします。 | |
モザイク データセットを表示したり、イメージ サービスとして提供する場合のデフォルト設定を定義します。 | |
[モザイク データセット アイテムの分割 (Split Mosaic Dataset Items)] を使用してマージされたモザイク データセット アイテムを分割します。 | |
モザイク データセットを最新の状態に維持します。データの同期だけでなく、元になる画像が変更された場合のオーバービューの更新、新しいオーバービューとキャッシュの生成、モザイク データセット アイテムの元の構成の復元が可能です。このツールでソース データのパスを削除することもできます。パスを修正するには、[モザイク データセット パスの修正 (Repair Mosaic Dataset Paths)] ツールを使用する必要があります。 |
ブロック調整ツールセットの概要
ブロック調整は、写真測量で使用されるテクニックです。これを使用すると、エリアまたはプロジェクトの衛星画像または航空写真をモザイク化することができます。ブロック調整は、重なり合う画像、地表面コントロール (GCP)、カメラ モデル、DEM 間の内部的な関係に基づいて調整 (または変換) を計算し、ブロック内の画像に調整を適用するプロセスです。
この詳細については、「モザイク データセットのブロック調整」をご参照ください。
| ツール | 説明 |
|---|---|
コントロール ポイントのカバレッジを分析し、ブロック調整結果を改善するためにコントロール ポイントを追加する必要のあるエリアを特定します。 | |
コントロール ポイントを既存のコントロール ポイント テーブルに結合します。 | |
モザイク データセット アイテムに地理調整値を適用します。このツールは、[調整計算 (Compute Adjustment)] ツールからのソリューション ファイルを使用します。 | |
このツールは、モザイク データセットの調整計算を行うために使用します。このツールは、実際の調整値の適用に使用できる収束解のテーブルを作成します。 | |
モザイク データセットと参照画像との間のコントロール ポイントを計算します。計算したコントロール ポイントは、タイ ポイントと共にモザイク データセットの調整計算に使用できます。 | |
このツールは、重なり合うモザイク データセット アイテム間のタイ ポイントを計算します。計算したタイ ポイントは、モザイク データセットの調整計算に使用できます。 |
ラスター データセット ツールセットの概要
ラスター データセットは、ラスターの基本的なデータ モデルです。ピクセルの配列で構成され、シングル バンドとマルチ バンドの場合があります。ラスター データセットをコピー、作成、追加するツールが含まれています。
次の表に、[ラスター データセット] ツールセットで利用できるツールおよびその簡単な説明を示します。これらすべてのツールの出力はラスター データセットになります。
| ツール | 説明 |
|---|---|
ラスター データセットのコピーを保存したり、モザイク データセットを 1 つのラスター データセットに変換したりします。 | |
定義可能な分布を使用してランダム値のラスター データセットを作成します。 | |
空のラスター データセットを作成します。 | |
イメージ サービスまたはモザイク データセットからソース ファイルをダウンロードします。 | |
複数の既存のラスター データセットを 1 つの既存のラスター データセットにマージします。 | |
複数のラスター データセットを新しいラスター データセットにマージします。 | |
フォルダー内のすべてのラスター データセットを 1 つのラスター データセットにマージします。 |
ラスター プロセシング ツールセットの概要
[ラスター プロセシング] ツールセットは、データを有効な形式にするためのタスクの実行に使用します。ラスター プロセシング ツールを使用すると、データを分析または表示できるようにするためのタスクを実行できます。
次の表に、[ラスター プロセシング] ツールセットで利用できるツールおよびその簡単な説明を示します。これらすべてのツールの入力および出力はラスター データセットになります。
| ツール | 説明 |
|---|---|
ラスター データセット、モザイク データセット、またはイメージ サービス レイヤーの一部を切り取ります。 | |
複数のバンドから 1 つのラスター データセットを作成します。 | |
オルソ幾何補正ラスター データセットの作成 (Create Ortho-Corrected Raster Dataset) | 標高データと画像メタデータを組み込み、画像を正確な位置に揃えます。 |
パンシャープン ラスター データセットの作成 (Create Pan-sharpened Raster Dataset) | 高解像度パンクロマティック ラスター データセットを低解像度マルチバンド ラスター データセットと融合し、パンクロマティック ラスターの解像度で RGB (赤 - 緑 - 青) ラスターを作成します。 |
新しいまたはカスタム センサー データのパンシャープンの重みの最適なセットを計算します。 | |
HDF データセットまたは NITF データセットの選択から新しいラスター データセットを作成します。 | |
DTED タイリング構造に基づいて、ラスター データセットをファイルに分割します。 | |
ラスター データセットの空間解像度を変更し、新しいピクセル サイズにおいて値を集約または内挿するためのルールを設定します。 | |
ラスター データセットをタイルまたはポリゴンのフィーチャ別に小さいサイズに分割します。 |
ラスター プロパティ ツールセットの概要
ラスター データセットには、カラーマップ、ピラミッド、統計情報、属性テーブル、ワールド ファイル、セル値などのさまざまなプロパティが関連付けられています。このツールセットに含まれるツールを使用すると、ラスター データセットに存在する可能性のある各種のプロパティを作成、削除、編集することができます。
次の表に、[ラスター プロパティ] ツールセットで利用できるツールおよびその簡単な説明を示します。
| ツール | 説明 |
|---|---|
新しいカラーマップを追加するか、ラスター データセットの既存のカラーマップを置き換えます。 | |
複数のラスター データセットのピラミッドを構築します。 | |
複数のラスター データセットの統計情報を計算します。 | |
ラスター データセットのラスター ピラミッドを構築します。 | |
フォルダー構造を横断して、その中に含まれるすべてのラスター データセットのピラミッドを構築し、統計情報を計算します。モザイク データセットに含まれるすべてのアイテムのピラミッド構築および統計情報の計算にも使用することができます。 | |
ラスター データセット内のクラスに関する情報を含むテーブルを作成または更新します。これは、主に不連続データで使用されます。 | |
ラスター データセットまたはモザイク データセットの統計情報を計算します。 | |
ラスター データセットに関連付けられたカラーマップを削除します。 | |
ラスター データセットに関連付けられたラスター属性テーブルを削除します。 | |
左上ピクセルの位置とピクセル サイズに基づいてワールド ファイルを作成します。 | |
指定されたピクセルの値を X、Y 座標を使用して取得します。 | |
ラスター データセットに関するメタデータ情報と説明的統計情報を取得します。 | |
ラスターまたはモザイク データセットに対して、データ タイプ、統計情報、および NoData 値を設定します。 |